日本電産社長・永守重信氏の言葉より

――年中無休ということですが、1日のサイクルはどういうふうな日課ですか

だいたい朝は5時50分に起きます

そしてすぐにシャワーを浴びて
6時から15分間ビジネスニュースを見ます

それから食事をして、服を着て
6時40分に迎えの車が来ます

朝早いですからラッシュアワーにかからないので6時55分には会社に着きます

もう20分遅いと
会社まで4、50分かかりますよ

世の中
何故ラッシュアワーが起こるかというと
9割の人が普通のことをしているからです

わずか10分か15分
普通より早く行動することで
全然違う世界があるんです

ところが
人間ほとんどが一緒のことをするんですね

――それがわかるか、わからないかの差であると

そうです

だからうちの社員にはよそよりも
10分早く来いと言います

その10分を早く来られる人間は
世の中の10パーセントなんですね

それが意識の差なんです

人間の能力の差なんていうのは
最大五倍くらいしかないですよ

知能とか知識とか経験とかはね

しかし意識の差は百倍あると私は言うんです
それさえ頭に入れておけば、
どんな人間でも成功できる

――ああ、能力の差は五倍だが
意識の差は百倍だと

ええ東京に出張したときのことです

取引先の担当者に
繁盛しているというラーメン屋に
連れていってもらったことがあります

外観はごく普通のラーメン屋でしたが
私たちが店の前に立った途端
中にいた若い店員がぱーっと
入り口まで走ってきてドアを開け
「いらっしゃいませ」
と大きな声で挨拶をするんです

そして席まで誘導してくれて
私たちがラーメンを注文すると
大きな声で調理場にオーダーを伝えてから
人なつっこい顔で
「お客さんは関西から来られたのですか」
なんて話しかけてくる

私たちと話している間も入り口に気を配って客が店の前に立つと飛んでいく

ラーメンはごく普通で、味で繁盛している
というわけではないんですね

つまり、他店と同程度の料金で
五倍おいしいラーメンを作ったり
五分の一のスピードでラーメンを
出すことはまず不可能です

しかし店員の意識を変えることによって
お客の気分を百倍よくすることは
それほど難しいことではない

この店が繁盛しているのは
ズバリ店員の意識の高さなんです

おそらくこのラーメン屋の経営者は
ラーメンの味にこだわる以上に
店員の意識改革に
こだわっているのだと思います

私の人材に対する考え方も
これとまったく同じです

能力の高い人を採用するというよりも
人並みの能力を持つ人材を採用して
彼らの意識を高めることに全力を傾注します

私の尊敬する永守社長のエピソードですが、まさにその通り。社長や役付の
方と話すと自分の会社にはいい人材がいない。もっといい人材がいれば・・・と
いう話が必ず出てくる。
しかし、余程の人でなければ、つまり人並みの能力があれば、熱意をもって成長さ
せたいと本気で向き合っていけば意識を変えることは出来る。意識が変われば行動が変わる。
行動が変われば結果が変わる。
そういう意味でも成功の源泉は意識。意識を高めることができるかどうかが経営者の手腕
なのだと思います。
この意識を高める経営者のアプローチは人それぞれですが、ゴールは経営者とスタッフとの信頼
関係でしょう。

 

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