写真

松下幸之助さんの「ダム式経営論」というものがあります。

経営というのは、ダムがいつも一定の水量をたたえているように、不測の事態に備えて、資金も人材も蓄えておかなければならないというもの。

ある講演会でこの話をしたところ、会場から
「われわれはそれができないから苦労している。どうすれば、資金や人材を 蓄えることができるのか、その方法を教えてくれ」と質問が出ました。

しばらく考え込んでいた松下さんは、
「まず、蓄えがいると思わなあきまへんな。ダムはどうしたらできるのか私 もよう知りませんのや。知りませんけども、まずはダムを作ろうと強く願 うことですわ」と答えました。

これを聞いて、会場からは失笑や失望の声が聞かれたそうです。

その具体的な方法が知りたいのに、その方法は自分でも分からない、分からないけど、とにかくまずダムを作ろうと思うことが大事だ、というのですから、松下幸之助に経営の大幹を期待してきた人たちはすっきりしない気分になったのでしょう。

ところが、この会場に、松下さんのこの話を聞いていた一人が、京セラを創業したばかりの稲盛和夫さんでした。

稲盛さんは、松下さんの話を聞いて「脳天を打ち砕かれるほどの衝撃を受けた!」そうです。

失笑や失望の声が上がる中です。

しかし、私もまずは「強く思う」ことが大切なのだと思います。それなくして何も始まりません。この「強く」がミソです。

私もこのエピソードに出会い、前職の創業当時からとにかく会社は内部留保。個人ならば貯金。常にテロや流行病や紛争など地政学的なリスクにさらされる旅行業にいただけに、従業員を雇っても守り抜くことの難しさを理解していました。解雇は経営者の恥というくらいの気持ちでいましたので松下幸之助の名言は数多いが、私の中では最も印象に残っています。

私の目標は3年間1円も売り上げられなくても1人も解雇しない会社。つまり、3年分の販売管理費を内部留保として蓄えることが出来れば実現できます。

会社を売却する段階では2.5年位までは出来ていたと思います。内部留保、会社で言えばダムの水を少しでも溜めていざという時に備えることは守るだけでなく、この資金で攻めの経営も出来るのです。

何よりも経営者の心の余裕が幸運を掴むことにも繋がるとさえ感じています。焦る経営者は負のスパイラルに陥りやすいのです。貧すれば鈍するです。

もう一度「強く思う」に話しを戻しますが、案外難しいのです。強く思っていても様々な誘惑、煩悩、見栄、物欲、自己中心的な思考回路などに経営者がこの強い思いを打ち消されていく。。。そして脆弱な経営体質を生んでいくのです。

例えば、法人税は払いたくないから経費を使う。。。実は節税という名のキャッシュアウトが資金繰りを悪化させるのです。

周囲の経営者仲間の中にあって少し立地のいい広いスペースの事務所。。。見栄でしかありません。

やはり社長で儲かったらベンツかな。。。ベンツが悪いわけではないが、物欲よりもっと大切なものがあることを言いたい。

社長になったらクラブで大酒を飲んでみたい。。。むしろそのくらいが当たり前とさえ思っている経営者は多い。

このような経営者が儲かっているような会社でもダム経営を「強く思い」、実行できないことで逆境になるとすぐ飛んでしまうような会社を創るのです。

「強く思う」と何としてでもやろうとする。何としてでもやろうとしたら無駄なものは買わない。最大限利益を生む努力をする。税金を払ってでも法人に資金を残そうとする。下手なものに資金を使うくらいなら従業員のために残さねば。。。と思考する。そして、従業員の生産性に目を配る。従業員のモチベーションを上げる努力をする。どんな気持ちで働いているのか常に想像する。そんな経営感覚が現場の従業員との距離を保ち、裸の大様を自ら回避する。こんな経営者としての習慣が会社に資金が溜め、その継続が強いダム経営に繋がっていくのだと思います。

完全に理解して努力している経営者、会社は強いです。

まずは何事も強く思い、やってみる。

特に中小企業にはこの思考回路は経営者の必須だと考えています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>